視覚障害者の漢字学習 (教育用漢字 小学4年) |
平成18年11月1日 発行
4年生の漢字 200字 発行! (200字一覧はこちら) お待たせしました。今年も4年生を発行することができました。漢字の量は、3年生と同様の200文字で、今度は青色シリーズです。 3年生漢字の学習はお済みでしょうか。3,4年生の漢字は、日常生活に非常によく登場します。しかも、具体物を示す漢字の他に、状態や様子を表す漢字が登場し、その使い方も意味を知らないと適切に使えない漢字が登場してくるようになりました。 また、画数の多い字も増えていますが、既習の漢字の組み合わせがとても多くなり、字形の解説も楽になりました。このたくさんの漢字もバラバラに覚える必要はありません。部首やつくりなどの部品を覚え、それの組み合わせで覚えていけば、漢字同士の関連性や意味のつながりも理解できるようになります。 1行目や2行目に書いてあるPCの詳細読みは、その漢字を特定できるタイトルです。それを言えば他人に確実に伝わるはずです。また、このタイトルの中には音読みや訓読みが上手に組み込まれていますので、この音訓読みを覚え、語例をたくさん学習してください。 これから画数の多い複雑な漢字が多く登場してきますが、どうぞ、小学1年から学習を順に積み上げていってください。きっとすばらしい効果が出ると思います。 点字使用者の漢字の学習方法や指導法を参考に載せます。 また、弱視用の墨字原本も、今まで同様作成しました。 弱視児の漢字指導実践例も載せました。 どうぞご活用ください。 |
点字図書の価格について 2006年10月1日からの障害者自立支援法全面施行に伴い、国としての価格差補償制度は廃止されました。 新制度下では、対象品および給付額は市町村が独自に判断しますので、利用者負担額はお住まいの市町村 によって異なります。地域生活支援事業として従来の価格差補償制度を継続している市町村もありますので、 詳しくはお住まいの市町村の福祉事務所へお問い合わせください。 なお、「点字図書を墨字図書と同価格で提供する」という取り組みは続けられているようですので、 従来の制度の内容を掲載します。こちらをクリックしてください。 また、この教材が全国の盲学校で学習計画に組み入れられ、副読本として採用されはじめています。 就学奨励費(学用品購入費または拡大教材費、高等部の教科用図書購入費)や107条教科用図書の 対象となりますので、有効にご活用ください。 |
漢字シリーズ 価格・注文案内 |
点字版 | 注文先:日本点字図書館 点字図書製作課 TEL 03−3209−0671 FAX 03−3209−0672 定価:23,500円(ただし、価格差保障で個人は2,800円) |
墨字版 | 注文先:点字学習を支援する会 E-mail:smicchi@olive.ocn.ne.jp TEL・FAX 045−431−7685 本体価格:2,800円(税込価格:3,024円) |
編集:漢字学習支援グループ 「小学4年」編集メンバー
道村静江(語例作成・原稿作成・全体編集)、眞田英男(漢字体作成)
井上行雄 (データ入力)、菅原哲也(データ加工)
川瀬洋子(解説作成)、脇坂優子(解説作成)
紙谷一枝・吉田裕子(点字校正)、飯嶋徳麿(UV点字・墨字印刷)
小学4年 発行にあたっての助成団体 | |
三菱財団 | キリン福祉財団 |
日本労働組合総連合会 | 日本漢字能力検定協会 |
中央ろうきん社会貢献基金 | |
松下電器ボランティア市民活動資金支援プログラム |
漢字学習の普及について 教材が小学4年まで発行できました。すでにこの教材を使って学習を進めている人が全国に増えてきています。そして、次なる学年の発行を心待ちにしてくださっています。そのご期待に応えて、6年までの発行の見通しが立ち、今後も精力的な活動を行っていきたいと思います。 最近では、この教材の他に、視覚障害者の漢字学習をサポートすべくいろいろな教材が作成されつつあります。教材選択の幅が広がることは喜ばしいことです。 教材提供が実現できた今、視覚障害者への漢字学習をどのように展開していくかの課題が浮上してきています。漢字学習はPC活用において必要不可欠な学習であると、近年叫ばれ始めてきましたが、実は、通常の教科学習においても漢語の理解なくしては内容の理解が深まらないことを実感しています。実際に、盲学校でも漢字学習を積極的に取り入れることによって、学習効果が向上することが実証されていますので、今後、指導方法や学習方法などの研究と工夫が活発に行われることを願っています。 この冊子の発行にあたっては、視覚障害者の学習環境に深い理解を示してくださり、継続的に支援してくださる助成団体が増えています。三菱財団、キリン福祉財団、日本労働組合総連合会、松下電器ボランティア市民活動資金支援プログラムなどです。中央ろうきん社会貢献基金からも大きな支援を受けました。 また、日本漢字能力検定協会が4年冊子以降の助成を約束してくださったことも大変大きなことだと考えています。晴眼者に漢字の力を試す検定があるのならば、独自の漢字学習を進めている視覚障害者にも、それなりの力を試す機会があってよいと思います。これは今後の課題となるでしょうが、そのきっかけを与えてくださった日本漢字能力検定協会に感謝すると共に期待を寄せています。 |
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