“しゃべる触地図”の紹介
Talking Tactile Map
《視覚障害用地図認識音声装置》

どんな触地図?
 晴眼者用の地図に、触察できるように図案や点字を特殊UVインクで印刷加工したもので、晴眼者と視覚障害者が同じ地図を見て、情報が共有できるユニバーサルデザイン。 つまり、この地図を持って晴眼者の人に道をたずねたり、教えてもらったりできるわけです。
 地図に載せた浮き出し点字  <地図に載せた浮き出し点字>

 
点字と凸記号(新宿区戸田町付近図の拡大)。白いまんじゅうが並んだように見えるのが、道路や公園を表す透明の凸記号と点字です。 道路上の大きいまんじゅうは、点から点まで20mを表しています。五つ数えれば100mであることがわかります。

新宿駅西口・東口案内図
新宿駅案内図
音声案内の例
「トイレがあります。左は男性用、右は
女性用、中央に多目的トイレがあります。」
地下鉄路線図
地下鉄路線図
音声案内の例
「神保町駅です。新宿線、三田線、
半蔵門線に接続しています。」

しゃべる触地図とは?
 地図に必要な情報を点字や点図で付加するには限界があります。
 そこで、装置の上に触地図を差し込み、印のところを押すと登録しておいた解説を、しゃべってくれます。既成のものでは、大まかに必要と思われる解説が入っていますが、任意の位置(シールなどを貼って目印とする)で、音声を追加登録できるのがすごいところです。これにより、個人的な目印、目的地なども意のままに録音・削除でき、使用者の使い勝手のよい個人地図が実現されるのです。
 例えば、目的地に行く方法を晴眼者の人に説明してもらい、そのポイントを音声で録音しておきます。装置は持ち運びできませんので、それを復習して記憶します。出かけるときは触地図だけの携帯で!
 これで、視覚障害者も出かけるのが楽しくなります。

製品化されるの?
 ただ今、「株式会社地理情報開発」で開発中。試作機1号が完成しました。操作性、利用性などかなり高度なものです。
 今後、コンパクト化、コストダウンを目指して、みなさんに提供できるものをとプロジェクトチームは頑張っています。製品化されるのが楽しみです。
地図を触りながら、任意の点で録音できる
地図を触りながら任意の点で録音している図
問い合わせ先
   株式会社 地理情報開発 
〒102-0076 
東京都千代田区五番町12-6-6B 
  担当:小林和正
 TEL 03-3556-9908
 FAX 03-3556-9909
URL http://www.chiri.com 
E-mail:kobayashi@chiri.com
  有限会社 トウハン企画
〒228-0021
神奈川県座間市緑ヶ丘4-19-3
  担当:城田信夫
 TEL 046-252-2341 
 FAX 046-252-2344

URL: http://www3.ctktv.ne.jp/~touhan-k
E-mail: touhan-k@a3.ctktv.ne.jp

今後の展望は?
 装置だけできても、それに付随する様々な地図がないと活用できません。
駅周辺の地図、鉄道路線図、地域に密着した地図など、利用者の要望に応えた触地図の提供がされていくでしょう。
 また、地図だけでなく、他の触図にも大いに活用できます。
例えば、学校で使われる社会科の地図(日本地図・世界地図・県地図など)、理療科の人体図・解剖図など、教育用としても活用範囲が広く、地図の読み取りには解説が不可欠ですので、その解説を音声で録音すると、学習意欲も効果もグンとアップすること間違いなしです。
 さらには、立体コピーなどで作成した一時的な触図にも音声入力が可能なので、その活用方法は際限なく広がっていきます。

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